なお、人員の配置と雇用については現地のヒアリング等から、特に以下の点について留意する。 外国人の医療従事者がベトナム国内で医療行為を実施することは可能だが、ベトナム国内において医療行為証明書の発給が必要となる。 一般的にベトナムでは正規雇用によるフルタイムが好まれる傾向にあるとの意見があることから、例え雇用当初はパートタイムや非正規雇用を前提としても、最終的には正規雇用を見据えた人材の選定と確保が重要となる。 ベトナム人の医師を雇用する場合、特にクリニックで勤務する医師については、患者側の医師選択の決め手のひとつとして、その医師がいかに著名な大規模病院と連携できるかで決定されることが多いとされている。これはクリニックを訪れる患者にとって仮に重大な疾患が発覚した場合に、如何に速やかに大規模病院へと紹介してもらえるかに繋がる重要な要素のようである。 医薬品の管理と取り扱いについては先述のとおり薬剤師が必要になる。当該クリニックでは管理負担を軽減するために薬剤師の雇用はおこなわず、クリニックに隣接した形で薬局業者の参入を促し、医薬品管理と薬剤師の配置を依頼する。なお薬剤師を雇用するための費用は薬局業者にて負担してもらえるよう検討する。