４） 医薬品の取り扱いと薬局の設置 　医療施設を運営するうえで必要なものとして、医薬品の取り扱いがある。一般的に医薬品の取り扱いは日本と同様、医師の処方により処方薬の販売が認められているほか、許可を得ることにより一般薬（OTC 薬）の販売も可能となる。ただし注意しなければならないのは、医薬品の取り扱いと管理には薬剤師が必要となる点である。通達07/2003/PL-UBTVQH11「民間薬局の運営に関する第19 条」によれば、民間医療施設においては実際の医薬品の管理と販売を医師 が実施することが許可されておらず、薬剤師が実施しなければならない。従って医療施設を開設し医薬品を取り扱う場合には、別途、薬剤師を採用し登録する必要がある。また医療施設内で一般薬（OTC 薬）を販売する場合には、別途、薬局として申請をおこなう必要がある。申請にはある一定基準を満たした薬剤師が責任者となる必要があるほか、企業登録証明書などを提出する必要がある。なお今回のクリニックでは薬局の完全なアウトソーシングを実施する予定のため、これらの手続きはすべて現地の薬局に依頼することを想定している。