医療支出が高く、また、医療へのアクセスが容易でない人々にとっては、健診を受けることで、疾患予防を行うことが重要である。バングラデシュ渡航時にアンケート調査を行ったところ（調査回答者属性については後述）、健診・検査リテラシーについては、「A. 知っている且つ受けたことがある」が23名、「B. 知っているが受けたことはない」が7名、「C. 知らない」が1名であり、健診自体を知らない人はほぼいないという状況であった。一方、アンケート回答結果について、Aを選択した回答者に追加でヒアリングを行ったところ、「健診（medical checkup）」を予防目的の定期的な健診として認識していた回答者はほとんどおらず、体調不良時に医療機関で受ける「検査」と混同している回答者が多かった。Aのグループの半数以上が、自分の健康状態に関心があったために健診・検査を受けたと回答しており、追加で行ったヒアリング時に得た情報から推測すると、体調不良による病院での健康状態確認も含まれていると考えられる。