３）ミャンマーにおける医療技術（特に脳神経外科分野）の現状 ミャンマーの医療事情は大変貧弱な状況ではあるものの昨年度の病院調査の結果ではヤンゴン地区の主要な有力病院にはそれなりの医療機器も導入されており、また病院によっては、海外からの専門医を定期的に招聘し、最先端ではないものの新しい医療機器を使った一般的な医療は受けることができるようになっている。しかしながら日本では一般的といえるような先進的な医療は実施されていない。脳神経外科の分野でいえば、例えば顕微鏡下での脳神経外科手術は実施されている。しかし、患者への侵襲度が低く、予後も良い脳血管内治療はほとんど実施されていない。血管内治療は腹部など他の部位に対しては一部実施されているようだが脳神経外科領域では実施されていない。その要因の一つに脳神経外科専門医の人数不足と専門医への専門教育・トレーニングが不足していることが挙げられる。