第一回調査時の保健省訪問時に保健大臣(Dr U Myat Hein)が「失明予防はミャンマーの最優先事項の一つ」と述べた通り、ミャンマーでは現在、トラコーマ等による失明が減少した一方で、従来の強い紫外線による白内障に加えて、生活習慣病、特に糖尿病の増加で、白内障が急増している。国や地球レベルでの病気がもたらす負担について分析した世界の疾病負担研究2010 年版(GBD 2010)では、ミャンマーにおける白内障は障害をもたらす疾病の中では、うつ病や腰痛等に続いて12 番目にランクされている36。白内障は、先進国では一般的には高齢者の罹患が多いが、ミャンマーでは45 歳位の比較的若年層から罹患し、平均して生産年齢である50 歳代が多い。多くの患者は失明寸前の状態で来院することが多く、同国では、白内障による失明が大きな課題となっている。
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