タイの公的医療保障制度は、対象者別に3つある。公務員のための「公務員医療給付制度(Civil Servant Medical Benefits Scheme:CSMBS)」、民間被用者が加入する「社会保険制度(Social Security Scheme:SSS)」、これらの制度が適用されない自営業者などを対象とする「国民医療保障制度(Universal Coverage Scheme:UCS)」の3制度である。これらにより制度上は全ての国民が公的医療保障の対象となっている。ただし、国民医療保障制度は任意加入であるため、公的医療保障制度を必要としない富裕層などの未加入者が存在している。 なお、本章執筆にあたっては、タイ政府関係省庁・機関のウェブサイトやヒアリングから得た情報に加え、厚生労働省「東南アジア地域にみる厚生労働施策の概要と最近の動向―第6 節・タイ王国(2)社会保障施策(2016年海外情勢報告)」と経済産業省「医療国際展開カントリーレポート・タイ編(2016年3月)」を主に参考とした。
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