一般的に、がんの治療は、「化学(薬物)療法」、「放射線療法」、「手術療法」の3つをそれぞれ単独、ないしは組み合わせて行う。選択される治療方法は罹患したがんの部位によって異なることから、放射線治療に対する需要を検討するためには、部位別の罹患傾向を知る必要がある。Globocan2012のデータをもとに作成した、がんの罹患部位別構成比を図表2-3及び図表2-4に示す。なお、日本や世界平均と比較してインドにおける罹患割合が高い部位、及び参考値として全世界で罹患割合の高い部位上位4ヶ所につき、その割合(数値)を示してある。男性のがん罹患傾向(図表2-3)をみると、「口」のがんの割合が日本の約10倍、世界平均の約4倍と著しく高く、「その他咽頭」も日本と世界平均の3~4倍と高い。次に、女性の傾向(図表2-4)をみると、「乳房」及び「子宮頚部」の罹患割合が高く、罹患件数全体の約半分を占める。特に「子宮頚部」については、日本の約7倍、世界平均の約3倍の罹患割合となっており、インド女性にとって罹患率が顕著に高い部位である。また、「乳房」については、明確な差が見て取れるわけではないものの、日本や世界平均と比較してインド女性の罹患割合が高い。また、全体に占める割合は小さくなるものの、男性と同じく、「口」によるがんの比率が日本や世界平均と比べて3倍と高くなっている。
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