中国のリハビリ医療は公的保険制度、医療技術、人材、運営面等が十分ではなく、全体として発展途上の状況にある。中国では、2010年よりリハビリ医療について公的医療保険への組み入れが開始されたが、適用範囲や価格は各地方政府の財政状況により異なる上、公的介護保険制度は未整備であるなど、公的保険による支援は十分とはいえない状況にある。リハビリ医療の提供場所は、総合病院のリハビリ医学科、リハビリ専門病院、及び都市部の社区衛生サービスセンター、農村部の衛生院等の基層医療衛生機関等である。教育は急速に発展している一方、資格制度は理学療法士、作業療法士、言語聴覚士といった明確な資格分けは行われておらず、就職してから仕事の内容が決まるという制度も未だ続いている。また、看護師や技師等がリハビリ治療師として勤務しているところも存在しているのが現状である。さらに、リハビリ医療の運営ノウハウが不足しており、急性期医療からリハビリ医療への連携体制はほぼ機能しておらず、リハビリ実施時期の遅れが後遺障害の増加につながっているとの指摘もある。
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