中国における人口の高齢化は、加齢により引き起こされる各種の疾患の増加をもたらし、また、社会の工業化は様々な慢性疾患、生活習慣病増加の温床となる。したがって、我が国がかつてそうだったように、現在の中国は日本を後追いするような状況で社会は変革している。1966年(昭和41年)に日本の理学療法士は誕生したが、当時は、理学療法士はおろか、リハビリテーションという言葉さえも理解されない時代であった。1972年(昭和47年)に厚生労働省(旧厚生省)から日本理学療法士協会に社団法人の認可がおり、1979年(昭和54年)に短期大学における理学療法士教育が始まるころからようやく、リハビリテーションや理学療法士に対する理解や社会的ニーズが高まって来たように思われる。現在の中国の状況は約50年前の日本と同様であり、リハビリテーションの社会的認知度はまだ低く、リハビリテーション医療の環境もまだ整っていない。広い国土、地域差が大きいとされる中国においては、すべての地域で質的・量的に均一なリハビリテーション医療サービスが提供されるには、かなりの時間がかかることが予想される。
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