（２） 労働契約を締結する際の注意点について ① 書面による労働契約書 　使用者は、従業員と書面の労働契約書を雇用日から1ヶ月以内に締結する必要があるが、たとえ書面の労働契約書を締結していなかったとしても、労働関係の成立に影響を与えることは、基本的にはない。但し、使用者は、雇用日から1 ヶ月以内に書面による労働契約書を締結しなかった場合、以下のリスクに直面する可能性がある。 　・雇用日から起算して満1ヶ月の翌日より、書面による労働契約書を締結する前日まで、被雇用者に対して2倍額の賃金支給等の罰則が課せられる。 　・1 年間を超えてもなお書面の労働契約書を締結していない場合、法定退職年齢までの雇用契約期間である「無固定期限」労働契約を締結したと見做されることになる。