文献調査、ヒアリング調査及び現地視察の結果から、ベトナムにおいては、介護という概念もなく、まだ老人介護施設が一般的でない。一部の裕福層を対象にしている施設はあるが、入居者は少ない状況である。将来的には高齢化は進むことが予想されているが、現状においては、現地で介護ビジネスを展開するには時期尚早であると考えられる。さらに、介護人材を現地で育成しても、教育を受けた人材を受け入れる場所がまだ現地で用意されていないため、まずは育成した人材を受け入れる場所を日本やシンガポールなど介護人材のニーズが高い地域で用意する必要があると考えられる。介護教育を受けた人材のニーズが高まれば、介護を学ぶ人の数もおのずと増え、介護という概念も現地で普及、定着していくと考えられる。数年後、日本やシンガポールで経験を積んだ介護人材が、高齢化の進んだベトナムに戻り、教育者やリーダーとなることを期待して、本事業を実施することとした。
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